凹んだ時に効くミッシェル
辛い時に効く歌のひとつに私は、ミッシェルガンエレファントがあります。特に初期から中期にかけての歌が私には刺さる。
ミッシェルガンエレファントの歌詞はチバさんが担当してますが、「わかるもんならわかってみやがれ」的な突き放した歌詞の中にも、これは私が勝手に考えてるだけなのですが、この方多分めちゃめちゃ感受性が豊かで敏感で繊細過ぎるが故に、いろんなものにぶち当たって苦しんでる感じが滲み出てて、すごく共感というか、わかるわぁ‥ってなれる。勝手にわかるわぁって、多分全然本人と解釈ちがうのだろうけど。
私が励まされる歌には二種類あって、1つは応援歌的な、「気にすんな、やったれ!」的な、聞く人に語りかけるタイプの歌。私にとっては10feet の歌たちとか。
で、もうひとつが、ミッシェルガンエレファント時代のチバさんの書く歌詞で、これはとことんひたすらコンプレックスだらけの自分自身の内面を表現してるような歌詞。こんなロックな人でもこんなに苦しんでるんだ、と。なんかここまで自分のコンプレックスさらけ出して歌われると、コンプレックスまみれの自分をも認めてくれているような気がして、不思議な励まされ方をするタイプの歌。
ミッシェルの歌で凹んだときによく聞くのは、「キング」「スロー」「ブラックタンバリン」。
「くさってるから 刺されても痛くない
くさってるから 溶けても感じない
くさってるから くさってるから
くさってるから 誰も追い付いてこない」by.キング
- タイトルの「キング」に対してこの歌詞。言葉の組み合わせがすごい。この組み合わせだからこそ生まれる解釈。これを聞くと落ち込んでる自分でもなんか諦めがつくというか、落ち込んでてもいいんやで、みたいな気分になれる。
「それほど途方に暮れてはないのに ぐるりと囲む苦く白い声」by.スロー
- 自覚はないのに、どうやら周りからしたら理解できない状態に自分はなってるらしい、みたいな諦めと周りから理解されない孤独のイメージがある曲。孤独を感じてる時に聞くと私だけじゃないんだ、と勝手に励まされる曲。
ちなみにこの曲の「親指アザラシ」「ゼンマイ式でダラダラ笑え」「電気仕掛けで弾けて笑え」、めちゃめちゃわかる。親指って、アザラシっぽいよね、考えたことある!ゼンマイなんだったらダラダラだよね確かに!電気仕掛けになったんならはじけるよね、確かに!と妙に感性の類似を感じる一節。
この感性の類似は、「シトロエンの孤独」に出てくる「トンネルを抜けていく (略)85人の映画スターをアルファベット順に羅列しながら 流れるランプに名前をつけていく 赤いランプに 名前をつけていく」の部分も、「あ、わかる!トンネルのランプとか、道路脇の棒とかに名前をつけてったり、順番に飛び越えてってる自分想像したりするよね!わかる!!やったことある!」みたいなことがあって勝手に共感している私。
「3年たっても 兆しはみられない 3年たっても動きはおこらない」by.ブラックタンバリン
- これは多分バンドまだ売れてなかった時につくった歌なんだろうけど、あんなに日本のロックの伝説になったバンドでも、3年以上売れない時期があったんだな、と、励まされる曲。
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